「遊楽の印(ゆらいん)」について

遊楽の印 工房蓮

 「遊楽の印(ゆらのいん)」は、国産の本柘植(ほんつげ)に直接彫刻した工房蓮オリジナル遊印です。

「遊楽の印」が誕生したのは、2005年9月。

遊印たちの家族もだいぶ増えて、結構な大所帯になってしまいました。

 

日本人にとって、本柘植に彫刻された印鑑というのは、基本的に自分の名前印であり、

それはあくまで実用的に用いられるものです。

自分自身を証明する為の道具でもありますので、

意味もなく人前で捺して見せるものではありませんし、気軽に何でも捺してよいものでもありません。

 

しかし、本柘植の特質に彫刻機の緻密な仕事が加わることで生み出される繊細な印影は、

用がある時だけ使う印として留めておくにはなんだかもったいない気がしていました。

名前だけでなく、誰もが使える四季折々の風物や、感謝やお祝いの言葉などの印があると楽しいのに!

と思ったのが、私がこの遊印を作ったきっかけです。

 

季節の移ろいをノートに記録するとき、大切な人にきもちを伝えたいとき、手製の品にひと言添えたいとき。。。

ここにある遊印達があなたの小さなお手伝いができるなら幸いだと思っています。

 


 

◆本柘植(ほんつげ)について◆  

 

本柘植と呼べるのは国内産の柘植のみ。

というのは、創業100年を超える老舗のはん屋におりました頃、教えてもらったことです。

 

 昔から、廉価な木製の印材として使われてきた本柘植も、

今や貴重な材料となっています。

 

そもそも柘植は、木偏に石というつくりで表されるように、

木材としてはとても硬いものです。

昔から、櫛や、そろばんの玉、将棋の駒などにも使われてきましたが、

木製の材料の中では、もっとも印章に向いていると言われています。

本柘植印材

 

当店で製作しております細かな絵柄モノなどの印影が、

硬質な線で繊細に表現することができるのも、

柘植の持つ繊維の密度の高さからです。  

 


 

◆彫刻について◆  

 

工房 蓮の本柘植遊印「遊楽の印」は、彫刻機で彫刻しています。

 

本柘植に、繊細な絵柄を彫刻できるのは彫刻機ならではのシゴトともいえます。

彫刻機が行ってくれた「よいシゴト」を引き継ぎ、さまざまな道具を使い、

一本一本手仕上げして出来上がったものが

「遊楽の印(ゆらのいん)」です。 

 


 ◆遊楽の印(ゆらのいん) 仕様について◆

 

 工房 蓮で使用しております印材は、3cmの長さで特別に作ってもらっています。

通常の印材(銀行印や認印など)は、6cmが一般的ですが、

その約半分の長さの小さな印です。

 

特に7.5ミリ角など。。。

小さな遊印は、手が大きな男性には持ちづらく感じることがあるかもしれません。

予めご了承くださいますようお願い申し上げます。

 

 

本柘植遊印 新印材へ移行についてお知らせ   2019.8

2018.7月本柘植印材の値上げにより、販売価格及び形状が若干変わっています。 

本柘植であることは変わりません。 

詳しくはこちらをご覧ください。 

   


 

◆印影サイズと印面サイズについて◆

 

「遊楽の印」は、全て角印材に彫刻しています。

 

商品カート説明文などで、

12ミリ角に彫刻しています。

と、ある場合、

12ミリ角の印面に彫刻しているという意味になります。

 

これは、 

捺した印影の最長部分が、12ミリあるということではございません。

白文(文字が白く出る印)印などは、印面いっぱいに朱肉が付きますので、

印面サイズと同じになりますが、

絵の遊印などは、印面サイズよりもかなり小さくなります。

 

例えば、12ミリ角「麦わら帽子」の遊印の場合、印面はこんな感じです。

「麦わら帽子」印影 工房蓮

 

右が彫刻前の12ミリ角の印面。左が「麦わら帽子」を彫刻した後の印面です。

「麦わら帽子」の場合は、帽子の横幅(最長部分)が11ミリほど、縦の最長部分が8ミリ程の印影になります。 

 webshopでは、なかなか実寸大で印影をイメージして頂くことが難しく、

大きめに想像してしまわれることもあるかと思います。

スケールをあてた印影を準備するなど、できるだけ実寸に近い状態をイメージして頂けるようにいたしますが、

ご不明なことなどございましたら、お気軽に!お問い合わせくださいませ。

 


ここにいる遊び道具たちが。。。

あなたの日常の中で

優しさや温かさを生み出す道具になれるなら。。。 とても嬉しく思います。

  

日々の些細なことに手をかける贅沢。。。

どうぞごゆっくりお楽しみいただけますように。

 
2018.3  
感謝をこめて
        工房 蓮  藤井あき乃