夜の桜の妖しさは

夜の桜の妖しさは

栞です。
機械漉き和紙を裁断する際、どうしてもでてしまう切れ端で作ってみました。
柄和紙は京からかみです。

 

ここ数年、本は平行して何冊も読むのと、

仕事で使う字典にも栞を挟むため
折々に作ってはガラスのコップに立てている。

上手にできた!と思う栞は、お客様の元へ。

久しぶりに京からかみ(丸二さん)を使ったけどやっぱりいいな。
なんというか。。。端切れで作った栞を立派な感じにしてくれます。

 

さて金曜日。

風景は、日に日に明るくあたたかな空気をまとうように見えるけれど、

体感温度は低く、ゆびさきは一旦冷たくなってしまうとなかなか温まらない。

そんな春先特有の底冷え感を感じるようになると、
私は田舎に住んでいた頃に見た夜の桜を思い出します。

まるで真空の中にいるような「無音」と、
「月の光」だけがある場所で見る満開の桜は、
怖いほどの妖しさだった。
あれは桜の生気だろうか。
昼間見ても決してあの気配は感じない。
いつまでもそこから離れられないようなふしぎな気分だった。
可憐なだけじゃない桜の美しさを知った夜。



今週はどんな一週間でしたか?
今日もここにきて下さってほんとうに。。。
ありがとうございます。
どうぞそれぞれに。。。
しあわせな週末でありますように。
あたたかくしてね。
藤井あき乃