ずっと思っていること

ずっと思っていること

写真では、どこから撮っても「寿」が見えないが、
金和紙にエンボスすると下の画像のような感じになる。
「福寿」というエンボッサーの「寿」だけ残るようにエンボスした。

画像

金色が主になると、おめでたい時以外は少々使いづらい。
少し日常に落とすために金和紙は背景にもっていったが、
濃紫も特別感があるので、まぁどちらも同じか。
こういう濃紫をうまく使えるようになりたいものだとずっと思っている。

 

寿
というのは命が長いこと、長寿を意味する一文字なので、
目上の方への年賀にもふさわしいだろう。

ということで、内包みには「丙午」遊印を使った。
ということは、もう少しお正月らしくしたい。
と金の和紙を細く裁断して中央に貼った。
珍しくわずかなずれもなくまっすぐな線を作ることができて感動する。

画像

内包みは、「百寿」遊印と「鶴たち(鍬形蕙斎)」遊印
「鶴たち(鍬形蕙斎)」遊印は朱で捺すととても美しい。

鍬形蕙斎はざっくり描いたような動物画がたくさんあるけれど、
この鶴たちもそうだ。
(版元さんによると名前はついていないとのことだったので私が勝手につけさせてもらった。恐れ多いが。)
ざっくり描いているようで全然ざっくりじゃないことが、
印にしてよくわかったが、
美術の素養も無いわたくしが、
こんなことを気軽に申し述べていること自体恐れ多い。

が、美術の素養が無くとも印は作ることができる。
かわいい動物がたくさん登場する画譜を、
何度も何度も見返しながらずっと思っている。
そのうちにまた
鍬形蕙斎遊印ワールドの仲間を増やしたい。

きげんよくいきましょ
藤井あき乃