小雪 十三夜の栞

小雪 十三夜の栞

小林秀雄「本居宣長」はやっと下巻にはいった。
上巻読了までとてつもない時間がかかったが、
下巻を買うところまで辿り着けたのは僥倖。

読み切る自信はほぼゼロだったのと、
読まれることなく放置された本を見るの結構なストレスを感じる為、
まずは上巻だけを買っていた。ほんとに僥倖。
しかも思いのほか興味深く読んでいる。

 

改めてタイトル「本居宣長」を見ていると、
なんかとってもよい字なだと思い「誰の字だろう」とカバーを開くと

カバー 遠藤 享
(題字 墓碑面の自筆下書きより)

とある。



本居宣長氏ご本人の自筆ということか?
なんかよい字。
だなんて!えらそーなことを思ってしまって恐縮するが、
自筆なら
ぴたっとくるはずだわね。と、思う。
眺めれば眺めるほどしみじみよい。

画像

栞はなぜかどんどん失ってしまうので、
下巻を読み始めるに当たり新しく作った。
師走にはいり、乙巳の印を捺せるのも。。。あとひと月もない。



今晩は十三夜で月がとてもきれいだ。
流れる薄い雲の向こうからこぼれるように白く強い光を放っている。
今は家の真上にあがってしまって姿は見えないけれど、
屋根の上も、道の上も明るい。
しんとして冴えた空気。

よい夢みましょう
藤井あき乃