五月闇
夏に向かっているせいか、
最近早く目覚めるようになりました。
今朝は4時半にきっぱり目が覚めたのでそのまま起床。
この時間に目が覚めると、
仕事部屋のいつもの位置に座ってオレンジ色の朝日を眺める事ができる。
朝陽がオレンジ色に輝いて見えるのは、
ほんの数分(10分もないと思う)で、
すぐに白くまぶしい朝日になってしまう。
白い朝日が残念なわけではないのだけど、
朝の眩いオレンジ色の光ってとてもエネルギーに満ちている。と思うのです。
太陽は朝も夕も同じだと思うので、
見る側の気分でしょうけど。
そのオレンジの朝日を見たいがために、
速攻で(こういう時は素早く動ける。なぜか。)身支度して定位置に座って待つ。
今朝は、相当に曇っていて会えませんでしたが。
そして今晩は満月ですが、お月様にも会えそうにありません。
丁度今朝読んだ枕草子第百四十段は、
五月ばかりに、月もなく、いと暗き夜、(続く)
という文章から始まりますが、
訳文が下記のようになっています。
五月の頃は、よく「五月闇(さつきやみ)」とか「木の下闇(このしたやみ)」などと言うように、
青葉が生い茂るからだろうか、夜の闇が濃くなる季節であるが、そんな五月の頃だった。
月も出ていず、とても暗い夜に、(続く)
この後、藤原行成らとのやり取りが続くのですが、
そのことよりも。笑
このはじまりの部分になぜか心を掴まれてしまいました。
ここでいう五月は旧暦なのでいまだと六月。
ちょうど今くらいの季節だと思いますが、
「五月闇」と「木の下闇」という季語が気になって調べてみました。
「五月闇」とは、ちょうど今頃(仲夏)の季語で、
五月雨の降る頃の空が曇りがちで、陰鬱として、
昼なお暗いのも、月の出ぬ闇夜もいう。
「木の下闇」とは夏の季語で
夏木立の鬱蒼と茂って、昼なお暗い様をいう。
なのだそうです。
ふーん。
「梅雨でどんよりしています。」
じゃぁあないわけです。笑
お日様が隠れがちな梅雨時の空色と重い空気感、
ちょうど青葉が鬱蒼と繁ってくる時期の両方があって初めて存在する季語。
温度感まで感じられるような季語です。
誰が作ったんだろう?
すごいな。
ちなみに私が読んでいるのはこの枕草子です。
百四十段は下巻。字は小さいです。笑
機嫌よくいきましょ
藤井あき乃