こころを表現するカタチ
こんなにどアップだと何の画像なのやら。
ちょうど一年くらい前に凝っていた折形と、それ用に裁断した草木染めの和紙たちです。
遊印を捺してこんな感じに。
ここでもご紹介したことがありますが、
この折形は、もともとごま塩を包むためのものだそうです。
私はお香を包む折形として作っていますが。
折形の本を読んでいるとどの本にも必ず紹介されているのが、
こういうごま塩やきな粉を包むための折形です。
こぼれやすいものを包む為に考えられた折形は、
それなりの工夫が凝らされた折りになっており、
接着剤を使わず仕上げるその細やかさにはただ感嘆しかありません。
「なぜ日本人は「のし袋」を使うのか?(齋藤和胡著)の中で、
明治時代に包装のための新しいアイテムとして、袋という形体が知られだしましたが、日本という国は、
もとより和服や風呂敷に見られるように、包む文化の国です。
とある。
「袋」
という形体すら一般的ではなかった時代に、
ごま塩はお赤飯にふりかけて差し上げれば良い。
とはならず、
ごま塩はお赤飯とは別に包んでお渡しする。
と思ったことがすごいな。
と私は思う。
ごま塩がこぼれてこないように気をつけながら折り、
同じ紙の中で熨斗まで折り出し美しい包みを仕上げる。
そのお祝い事を大切に思う心が、
丁寧な行いにつながってゆくのはとても素敵。
折形って心を表現するカタチなんだと思う瞬間。
機嫌良くいきましょ
藤井あき乃