品格

品格

寒暖定まりませんがご自愛ください。


という結びの文を、
もう18年くらい前に、あるお客様からいただいた葉書で知った。

この仕事を始めて間もない頃で、
オーダー印を何回かにわけてご注文いただき、
すべての納品を終えた後に、届いた葉書に書かれてあった。

なんと美しい文だろう。と思った。
どういう生活をしていたらこんなことをさりげなく書ける女性になれるんだろうと、
その時既に充分大人の女性である自分がなんとなく恥ずかしくなった。

違い
を感じた瞬間。

印を作った職人への感謝が綴られた葉書全体から、
喜んでくださっているきもちがちゃんと伝わってきて、
最後のさりげないその一文が、
その方の品格を決定づけているようで、
しばらく心から離れなかったのを今でもはっきり覚えている。


寒暖定まりませんがご自愛を。

その後、数え切れないほど私も使わせてもらってきたけれど、
それさえ書けば洗練されるわけでもホンモノのオトナになれるわけでもないことを、
書けば書くほど身にしみてきた。
ちいさなことが積み重なることでしか表現されないものがある。
ということも。

 

今週はどんな一週間でしたか?
このあたりでは、
冷たくても、空気に春を感じるようになりました。
寒暖定まりませんが
みなさまどうぞ。。。ご自愛ください。
藤井あき乃