美しい日本の私

美しい日本の私

朝5分読書×3冊が8冊くらいに増えていて、
読書の春というか乱読の春になっている。

その中の一冊「美しい日本の私」川端康成(角川ソフィア文庫)の中で、
源氏物語について言及している箇所があり、
著者が引いている原文とその解釈を読んでいると、
やっぱりもう一度挑戦してみようかと思ってしまう。
(なかなか諦めの悪いことで。)

そういえば、
源氏物語を原文で読もうとしたことがなかったな。と今更気づいた。

有名どころの現代語訳がたくさん出版されているので、
最初からそちらで読むのだと思い込んでいたのか。
自分でも一瞬狐につままれたような気分になる。

ひきかえ「枕草子」はなぜか最初から原文で読んでいたなと思う。
もちろん現代語訳付のものではあるけれど。

読んでいるうちに、
現代語訳を読まずとも、なんとなく意味が取れるようになり、
そのうち、
正確な意味を知るために読んでいるわけではないと思うようになる。

原文だからこそ感じる面白みがあるわけで、
そこに惹かれて何度も読み返している。

「源氏物語は」はいろんな訳者の本に挑戦し、すべて挫折して、
最後は朗読バージョンでなんとか。
と思ってがんばって聞いていた時期もあったけれど続かない。

これは、源氏物語に限らずやっぱり「聞く」よりも「読む」ほうが好き。

という好みのモンダイもあったとは思うけれど。
試しに枕草子の朗読も視聴してみたけれど、1度で終わった。

 

まずは原文で読む。という基本的なことが、
なぜか抜け落ちていた事に気づかせてくれた川端康成だったわけです。笑

「美しい日本の私」のカバーに書かれている説明を引用します。

日本人初のノーベル文学賞受賞者による記念講演「美しい日本の私 その序説」。川端はここで和歌や俳句を引用しながら、日本人の心に通底する死生観や美意識、自らの小説家としての矜恃を表明した。この講演を軸に、一生をかけて求めた「美」への思い、戦前から戦後への社会変化の中で見つめた国の姿など、日本文化を見つめ直す作品を詰め込んだ傑作随筆選。

美しい日本の私 川端康成

 

和歌や俳句、古典文学から現代(川端康成は1972年没)に至るまでの日本文化のひとつの流れを

「美」という観点から教えてもらえるような一冊。

まだ途中ですが。
毎朝の楽しみ。

 

金曜日ですね。
今日もここに来て下さってほんとうにありがとうございます。
どうぞそれぞれに。。。幸せな週末でありますように。
藤井あき乃