今更でも、本質をふまえて第一歩

齋藤和胡氏の著作の中で、
「お祝いの包みは、白と赤を重ねる」約束事について述べられており、
上の画像はそれを実際にやってみたくて作った折形です。
まずは第一作め。
祝儀用は表面の白い紙の下から、かすかに赤みを感じることが出来るという事です。
それも約束事の一つで、白い紙の下には同じサイズの赤い紙が重ねられています。白い紙は奉書紙、赤い紙は赤奉書紙です。
「なぜ日本人は「のし袋」を使うのか?」齋藤和胡著より
白と赤い紙で二枚重ねにするということは、「祝い事は何回あっても、何回重なっても嬉しい事だ」との想いと、
この喜び事がこれからもつつがなく続きますようにとの願いが込められている事になります。
同上
同じサイズの紙が二枚重ねて作られているということが肝心であり、
細く切った赤い紙を左側の端に細く出して、
糊付けして仕上げてあるものは、
表向きの姿を似せただけで、本質をふまえていないものとなる。
私もそういうかんじの包みをいっぱい作ったなぁ。
しかしせっかく作るのなら、
本質をふまえたものを作りたいと今更ながらの第一歩。
「赤奉書紙」をインターネットで検索するといろいろでてくるけど、
なんとなく自分が思い描いているものとは違っていて求めたことはない。
上の画像で下に重ねた赤い紙は、自分で染めた杉原紙。
赤といってもいろいろあるので大分迷ったが、
そもそもこれと決めてもその通りに染める力量もない事に気づき、
とりあえず少し朱がかったにごりのない赤を目指したのが下の画像。
重ねてみて、次はもう少し朱を強くしてみようと思った。
何度か試して思う色が出来たら、
表側と同じサイズを赤く染めるという大事業に挑戦しよう。
随分前に、
手漉きの奉書紙を手に入れたことがあるが、
少し生成りに傾いた白色で質感も含め大層美しかった。
こんな奉書紙もあるんだ!と感動したが、
気軽に使い倒せる価格でもなく再購入はしなかった。
あの手漉き奉書紙が赤く染められたら、
さぞかし美しいだろうと想像する。
あるのなら。。。
触ってみたいし、重ねたところを見てみたいな。
見通しよくいきましょ
藤井あき乃