新しい折形に挑戦

新しい折形に挑戦

香包み(向かって左側)を包む折形を探して本をぱらぱらめくる。
さんざん眺めてきた本なのに、
初めて見る、と思う折形が多いように感じるのは記憶力の退化なのか、
そもそもよく見ているようで全然見ていないだけなのかいつも不安になるが、
今朝は「小物包み」
という名前がついた折形をみつけた。

「日本の折形」(山根一城著)に掲載されていた折形で、
まずは紹介されていた和紙サイズ(書道半紙より少し小さめくらい)で折ってみると仕上がりが9×13.5㎝になった。
葉書よりひと回り小さいくらい。
化粧小物や装飾品を包んで贈るための包みだったらしい。


日本の折形: 伝統を受け継ぐ型約七十点を掲載した包み方の手引き
 
 
山根 一城
誠文堂新光社
2009-10-01
 
 
 
 
 
 
 
 
本では白い和紙に染色紙をはさんで仕立ててあった。

白い和紙に少しだけ色がのぞく姿には清潔な華やかさがあり、
ちいさな化粧小物や装飾品を包むのに相応しく、
こんな折形を手渡された時の気分を想像して、機嫌がよくなる。
化粧小物ってどんなものだろう。お道具かしら。色ものかしら。さぞかし貴重品だっただろう。見たい。
とかとか、記憶力は悪いが想像力だけはたくましい。

 

いつも作っている香包みを収めるためにサイズを縮小して折ってみる。
向かって右の折り返し部分に「書きのし」遊印を捺したかったので、
全体は4.3×7センチくらいの仕上がりを目指した。

石塑粘土のかけらは憲法色という焦げ茶色に銅色の箔をのせたもの。
極まる暑さに秋を慕って。

 

きげんよくいきましょ
藤井あき乃