折りたたむ意味

折りたたむ意味

この折形は、最後に右端を左側に折り畳んで完成となるカタチなのだけど、
折り畳む幅が狭いので、落ち着くはずもなく自然に開く。

「小物包み」という名前がついた折形で
どんなサイズで折っても最後の折り畳んだところは自然に開いてしまう。

 

少しぷかぷかするのではなく完全に右側に戻ってしまうため、
渡す際には必ず手で押さえていないといけないし、
受け取った側は、すぐにあけるつもりがなくても、
紙は勝手に開いてしまい「いますぐここでご覧になって!」状態となり、
開けざるを得ない。


開けてしまうとなかなか元通りには(きれいに)包めないだろう。多分。
ちょっと困るだろうな。家ならよいが外出先だったら?
どうでもよい気もするが、気づくと気になる。

糊付けはしないのが折形の基本ではあるけれど、少々使いづらいため紐を通してみた。

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中には香包みを。
包みを更に包んでいることになるんだが、
この折形は「香包み」を贈るための包みなのでこれでよい。

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なんだかちまちまとよくやるわねと思うこともあるのだけど。。。
最近折形に限らず、
包むこと、(折り)たたむこと、結ぶことに関する本をあれこれ読んでいて興味はつきない。
日本人が何度も折りたたみ、幾重にも襞をつけてひとつの包みを仕上げるそのわけを知りたくて。
そこに、意味が無いはずはないよねと思っている。


十五夜ですね。
藤井あき乃