伊藤若冲の「連翹(れんぎょう)」を本柘植遊印に

「連翹(れんぎょう)」です。
柘植印ならではの繊細さ。。。が表現できているでしょうか。
って
表現しているのは伊藤若冲ですが。
これは「若冲画譜」の中の「連翹(れんぎょう)」を本柘植印材に彫刻したものです。
およそ2年間温め続け(いつものペースか。呆)、
やっと完成が見えてきました。
小さな印面に閉じ込めてしまうと。。。
若冲らしさの感じられない ーー;雰囲気ではありますが、
「若冲画譜」を眺めつつ。。。
何度も何度も眺めて、やっぱりどうしてもこれ。と思った絵です。
わたくしにとっては、
美しくのどかな田舎の春の風景を思うとき、必ず思い出す花でもあります。
小さな川の土手に枝垂れるように咲いている連翹は、
満開の桜の少しひんやりとした華やかさより、
春の温もりをたっぷり包み込んでいるように感じます。
上段の印影は、15ミリ角に彫刻した印影です。
スプリットピーというスタンプパッドで捺してみました。
下の2段の印影は13.5ミリ角に彫刻したもの。
朱赤と濃赤茶を使っています。
中段の朱赤で捺したものを見て、
実際の連翹の色とは違いますが、
なんだか不思議な和の雰囲気がでていて。。。いいなと思いました。
ヒシエム朱肉の「朱赤」は定番商品から外していましたが、
改めていい色かも。。。と思います。
連翹は既に咲いていると思いますが、
残念ながら、この辺り(わたくしの行動範囲はとっても狭いですが。笑)では見かけないのですよね。。。
いますぐに出しても!遅きに失する感は否めませんが、
もう少し修正して、使用契約を結んだ後、世の中に出してあげようと思っています。
見通し良くいきましょ
工房蓮 藤井あき乃