きら摺りの和紙で
最近よく作っているサイズの細長い小さめの封筒です。
横幅5センチくらい。
中には手漉き和紙で作った小さな箋を入れています。
この封筒の表側の生成り(真っ白に見えていると思いますが)の和紙。
きら摺りの便箋を使っています。
印を捺すのに相当!勇気がいりました。笑
何年も前に京都の紙司柿本で求めたものです。
10枚入りの便箋として売られていたのですが、
このきらめく美しい便箋に!とてもじゃあないが自分の字なんか書けない。
何かに仕立てようと思って連れて帰ってきたのですが、
そのうち引出の底に埋もれてしまい、
この度の引っ越しで再会(こんなのばっかり)。
出会った時のときめきが一気によみがえり、
又埋もれる前に
(埋もれてしまうのは、なんだかもったいなくてなかなか使えず、
とりあえずしまったら、その上に何かが重なっていくという理由による)
まずは最近気に入っているカタチの封筒に仕立ててみました。
すごいオーラ。笑
画像では全然伝わらないと思いますが、
そして自分で作っておいて言わないで!なのですが、
ただ美しい。
きら摺りの気品か。
便箋の説明書きに、
きらとは雲母、硝子質の鉱石の事。
雲母摺=古法によると木版を卵の白身で摺り、粉末にした雲母を振り掛け、
乾いた後取り除き、完成。
中略
本品は型染めの技法を用い、こんにゃく糊にて雲母摺りを再現。
きら独自の輝きをお楽しみ頂けると共に、
毛筆にてもご使用いただけます。ご座右に。
とあります。
ふーん。
昔(というかホンモノ)は、すごい手間を掛けていたのね。
粉末にした雲母をどうやって取り除くんだろう?
卵の白身って乾くとぱりぱりになるから、刷毛とかでさっと撫でるととれるのかしら。
しばし空想。
いつも思う事ですが、
一番最初にこんなこと考えた人はどんな人なんだろう?
卵の白身で木版摺ってみようか!と思ったのもすごいが、
粉末にした硝子質の鉱石を、紙に振り掛けてみようか!と思った人もすごい。
会ってみたい。
古のすごい人たちのお陰で美しいものを手にできている幸せ。
それらを使って。。。
私もまた美しい何かを誰かに贈る事ができたら更に幸せ。
こういうのを「おふくわけ」というのだろうか。
機嫌よくいきましょ
藤井あき乃