野分の又の日

野分の又の日

昨夕から待ち構えていた台風も、
この辺りでは被害も出さず通り過ぎてくれたようです。

「朝方に最も激しい風雨」の予報が強くインプットされたのか、
今朝4時半頃、呼ばれたようにぱっちり目覚めましたが、
暗闇の中の「しん」とした気配は、
始まる前なのか、
全てが終わった後なのか、
ここはどこ?みたいな。笑


枕草子第百八六段に、
野分の翌日の朝の様子が描かれている。

強い風が通り過ぎた後のすっかり変わった庭の風景の描写もさることながら、
それを眺めている様々な年代の女性たちの姿も、
映画のワンシーンのように目の前に広がる。
好きな章段。

1000年前の気象予報ってどんなだったんだろう。
もちろん緻密な予報なんてないだろうから、
長年の経験値から推測するという感じなのだろうけど。

この頃は暴風雨に見舞われることが多い。
という事は知っていても、
それが今日なのか明日なのか、今年はどうなのか?
を前もって知ることはなかっただろうと思う(多分)。

「今」の空の色とか風の向きや強さで
今から数時間後には起こりそうな何かを察知する。というくらいの感じなのでしょうか。

前もって準備できるという事も大層有り難いとは思う。
そしてその恩恵に充分浴していることも自覚している。
が、
今日の空の様子で何かを感じ、各々できる備えをしたら、
あとは通り過ぎるのをじっと待つ。というのは、
うまく表現できないけれど。。。
時間に縛られておらず余裕がある感じがする。

不思議だけど。

だからその頃に生まれたかったというわけではありません。笑

今がいい。

と、思いつつ。。。。。。。。。。です。^^


充実の一日を
藤井あき乃