封泥したい

封泥したい

広めの机を二つ並べて使っているのに、
実際の作業スペースはかなり狭い。

ちなみに机の上には、
あまりモノはのせておらずすっきりしているほうだと思う。

便箋を作ろうと、
試し捺しをする度に、使うインク類が増え、
印箱から取り出した遊印が増えて散らばり、
同じパターンで封緘紙も作っておこうと封緘紙ケースが登場し、
そうだ文香用の和紙にも同じパターンで捺しておこうなんて、
文香用紙のファイルを出して広げようとして「あー。だめだわ」と思う。

ひとつひとつ片付けてから次に行く。と誓っているはずなのに。

なぜ流れ作業をしてしまうの。

これって忙しいとか、割と時間に余裕があるとか無関係。

自分のココロ(精神状態)の有り様に左右されているだけ。
怖ろしいくらいに出る。作業場に。

が、
ちゃんと意識して、最初はがんばってでも!誓ったとおりに行っていると
そのうちココロがついてくるのも知っている。

だったらそのようにすればよい。
が、
何か外側からのきっかけが欲しい時もある。

 

そういうときに、見てるのが東京国立博物館(YouTube)の美術品の修復作業の動画。
なんだかココロが落ち着く。


誰かのココロを穏やかにする事を意図して作られた動画ではないはずだけど、
見る人がどこに価値を見いだすかは見る側が決められるのだ。

そんな動画を見ていて数日前に見つけたのが、
東京国立博物館 オンライン月例講演会「封泥(ふうでい)」についての動画。

「中国古代の封泥 ハンコ行政のはじまり」というタイトルです。
ここに勝手にリンクを貼って良いのかどうかわからないので、
興味がある方は探してください。

二回見ましたけど。笑
とても興味深い動画です。
次は、ながら見(聞き)ではなくしっかり見たいと思います。

封泥って今でいうシーリングワックスのようなものだと思っていましたが、
もっと「封をするんだ。絶対に。」という堅固な意思を感じるものです。

動画の中では、私信に使われていたというハナシはありませんでしたが、
あんなカタチで恋文をもらっても、
トキメクことはないな。と思う。笑

たしかに風情はないのだけど、すごくおもしろい。
わたし!絶対封泥してみたーい。と思いました。^^

日本では、印を封泥としては使ったことはないのでは。。。と浅はかな知識で思いますが、
そのうち調べてみようと思う。

興味深い動画(本でも)を見つけると、
そこから更に興味が広がり楽しくなる。
興味の向くままにあちこち道草できるのは
たいそうしあわせ。

金曜日ですね。
今週はどんな一週間でしたか?
早朝だけですが、やっと肌寒さを感じるようになって嬉しい。
この肌寒さをこんなに嬉しいと思ったのは人生初かも。笑

今日もここに来て下さってほんとうにありがとうございます。
どうぞそれぞれにしあわせな週末でありますように
藤井あき乃