ちいさな「よし」が降り積もって

ひとこと箋と箋ばさみ。
夢中になっている粘土細工のかけらでおめかし。
【顔料染め桐葉柄の千代紙を背表紙にしたもの】
【戴き物の紗綾形友禅紙を背表紙に。】
今回は、別和紙の箋を挟まず、
機械漉き和紙「雪(薄口)」に直接ひと言書くスタイルで。
箋ばさみには「雪(厚口)」※を使っています。
使用した遊印:
福祐(9.5ミリ角)※
日に新た ※
ちび吉 ※
瑞雲 ※
金と銀の直線は箔押し。※
この子達はギフトとして作ったので遊印を捺しているけれど、
遊印を押す手前まで仕上げておくと、
使うときに季節に合わせた印を捺して仕上げることもできる。
毎度のハナシで恐縮だけど、
こういうのってストックしていないと使えないものたち。
その時に適当な作り置きがあるかどうかで、
その人の何かが小さく積もる。
その人の「何か」とは、人からの評価ではなく、
自分自身が納得したり満足を感じたりするような、
なんというか。。。自分のことを「よし」って思えるようなこと。
まったく取るに足らないほどの「よし」は、
一個だとすぐに消えて無くなってしまうけど、
次々と降り積もると、
そのうちなんとなく土壌ができてゆく。
そして、
そこからその人だけのよい「何か」が育つ楽しみもある。
って思っている。
きげんよくいきましょ
藤井あき乃