尾形光琳の図案から

尾形光琳の図案から

昨日は、新作印の版下づくりと試彫刻をしていました。

二十四節気「小暑」印は、先週upしたものとは全然別のカタチを作ってみました。
こんなの彫刻できるのか?
と、思いましたが、柘植印で一度作ってみたかった縦縞模様。。。
果たして感動的な美しさで彫刻完了。

印肉はにじみが出てしまいますが、中央の印影は印泥(美麗)で捺したものです。

思わず彫刻機を撫でてやりました。笑
この子はつぶさずわたくし専用で置いておこうと思います。

しかし、「小暑」印としては、
縦縞を外した文字だけの印で再調整致します。
だって
彫刻機が相当怒っていましたから。ーー;
途中で止まるか(止めたほうがよいのかも!!どうしよう~。焦)とひやひやでしたが、
やり遂げてくれ感謝。

「大暑」印は、シンプルに。

そして、「立秋」印は9.5ミリ角の印材を使いましたが、
やっぱり7.5ミリ角の方がいいかもしれない。。。と思案中。

「立秋」印は、少し「枯れ」を感じる色のグラデーションで捺すといい感じ。
体感的には夏真っ盛りの頃ですが、
「処暑」に向かいながら、
少しずつ日暮れが早くなり、桜の葉が落ちる準備を始め、虫の音が聞こえるのを待ちわびる季節。

ところで、画像の中の「竹」の印影ですけど。。。

これは、尾形光琳の団扇の図案集から起こした版下です。
素敵。笑
とってもよい!

新作として出すべくこれから様々(版元さんとの取り決め等)詰めてゆきたい。と思っていますが
この子も彫刻機にはかなり厳しい版下。

右下の空白部分をひたすら削り取ってゆかねばならず、
この印影は15ミリ角ですが、有り得ない彫刻時間。

商品としては難しいかも。
いやいやでも!
この子は仲間に迎えたい。
だって捺すたびに嬉しさがこみ上げてきますから。

機嫌よくいきましょ
工房蓮 藤井あき乃