工房蓮の【木へら】について

工房蓮の【木へら】について

最近続けてお問い合わせがあったので【木へら】について。

「これって必要ですか」

と、問われますと、

「無くてもよいかもしれません。手で押さえればよいので。」

という応えになってしまうのですが。笑

紙を折る際に、手で押さて折り目をつけるかわりに、
木へらを使って仕上げるときれいな折り目をつける事ができます。

少し厚手の和紙などは、
ちゃんと折筋をつけてから折っていても、
ちりめん皺のような細かい皺がついてしまう事がありますが、
木へらを使うとそういう事が少なくなります。

因みにこういう細い幅(例えば5ミリ幅)を折り返して接着したい時などは、
あると重宝です。

まず、エンボッシングスタイラスペンで5ミリ幅に折筋をつけた後、


定規を置いたまま、木へらを使って折筋通り5ミリ幅で紙を持ち上げてゆきます。
(定規の厚みに気を付けて)


持ち上げた5ミリ幅を定規で均等に抑えて、折ります。
定規で押さえたままワサ部分を木へらで押さえてゆきます。

こうすると、同じ幅でまっすぐに(比較的。笑 やはりコツはいると思う)折り目がつきます。

定規の使い方もポイントになっていると思いますが、
これを木へらではなく指先でやろうとすると、
更にコツがいる。と思います。

5ミリ幅で折ったりしないわ。

という方は必要ないかも。笑
また、こういう「押さえ筋」(紙の右端)も木へらを使っています。
木へらを鉛筆持ちして、カーブを紙に押し当て手前にスーッと引きます。


どちらも。。。
一般的な背中を貼り合わせるタイプの封筒などを作る時にはやらないと思いますので、
結局。。。
「無くてもよいかもしれません。手で押さえればよいので」
となるわけですね。^^;

しかし、
美しい折り目がつくと気分のよいものです。

ふと気になって「折り目正しく」を広辞苑で引いてみました。

折目がきちんとしている。
礼儀正しい。

木へらを使って作るモノがそういう雰囲気を纏えるなら。。。
とても嬉しいと思います。

機嫌よくいきましょ
工房蓮 藤井あき乃