手紙

手紙

夏らしい封筒と便箋を作ってみました。
透かし柄の美濃和紙の内側に
ひまわりの柄和紙(お客様からのいただきもの。感謝です)
を挟んで作っています。

今日の和紙封緘紙は正方形で、下敷きにもひまわり柄の和紙を貼っています。
封緘というよりも。。。
画像のように封筒表側のデザインの一部として使ってもよい感じ。

便箋には、福西和紙本舗さんの生漉きの和紙を選びましたが、
裏側に典具帖紙を貼り付けています。

こうやって見ると、なんだかすさまじく感じますが、汗
オモテにはぼんやり透けている程度で、
典具帖紙自体が非常に薄いので、
文字を書く時も凸凹は感じません。

使う時は3枚に裁断するか。。。
そのまま書いて三つ折りにして順番に読んで頂くのも良いかも。。。
と思います(字を書き間違いそうですけど)。

小暑ももうすぐ終わりますが、
小暑の内に。。。自分で使うために作りました。


最近、
折形で使われる和紙について調べていて、
そのつながりで、
日本で紙がどんなふうに作られ、広がり発展していったのかとか、
平安時代あたりには貴重な和紙がどんなふうに使われていたのか。。。とか。。。
興味の赴くままにいろいろな本を辿っておりましたら、
手紙
に辿り着きました。

メールはもちろん電話もなく、
手紙だって遠いところへは、
ちゃんと届いているかどうかさえ確認できず、
しかもとっても日数がかかっていたはず。

枕草子にも手紙に着いて書かれている段があります。

【第二二二段】 途中から

文と言ふ事、無からましかば、如何に、いぶせく、暮れ塞がる(ふたがる)心地、せまし。
万の事、思ひ思ひて、其の人の許へとて、書きて置きつれば、覚束無さをも慰む心地するに、
増して、返り事、見つれば、命を延ぶべかめる、実に(げに)、理にや(ことわりにや)。


返事を見ると寿命が延びると感じるくらい喜びを感じる。と書かれてある。

一瞬大げさな表現に感じましたが、
今だって。。。
自然災害などで連絡がつかなくなった時のことを思えば想像に難くない。

直筆の。。。便りを出す事。返事が来ること。

時間や手間がかかっても、
やっぱりそれは何にも代えられないものがあるように思う。

書いている時も、返事を待つ間も。。。
創造的な美しい時間。


機嫌よくいきましょ
藤井あき乃