持っていたものを見つけた先
背景に負けている。
今日は丙午年※のお年玉用ぽち袋のサンプルを作った。
どらも印捺しを失敗しているので少々無様だけどお許しを。
別紙に試し押しの段階では、
雪輪のエンボス※も水引も両方施すつもりだったのだけど。。。
実際のぽち袋に遊印を捺し、
エンボスした後水引を仮置きしてみたら、
いつものやり過ぎ感が溢れでた。
今日はうっかり貼ってしまわずにえらかったが、
先に水引を貼っていたらきっとエンボスしてしまっただろう。
しめ縄印※は縦幅が9ミリくらいしかないちいさな印だが、
存在感がある。
「ねじり」のせいかなとも思うが、
なんというか。。。完結していて、助けが要らない感じ。
しめ縄印、鏡餅印※、簡易金封キット※達のカートをやっとやっと開けた。
遊印のカートは、はかなさが漂っているけれど、
ぼちぼちサンプルなど足してゆきます。
そして、やっとやっと。などと私が思っているときに、
あるお客様からお正月用のお箸袋をおひとりで500膳分くらい作られるのだというメールをもらう。
ただ折るだけの箸袋じゃないのよ(折るだけでもすごいけれど)。
エンボッサーやら遊印やらで美しくしつらえてあげる箸袋ですよ。
恐らくだが先ず間違いなく差し上げるものだ。
一体どんな手をしていらっしゃるのだろうと思う。
私が存じ上げているだけでも、
お客様にはそういう方が何人もいらっしゃって、
みなさま丁寧で美しい手をお持ちだ。
しかも早い。
なにより丁寧を続けるには精神力が要る。
純粋にすごいなと思うし、私もできることを事をがんばろうと思える。
才能も能力も人それぞれで、だからみんなそれぞれにしあわせになれる。
年を重ねてゆきながら自分には持ち得なかった物に気づくとき、
そして自分がそれを手にすることはきっとないのだと知るときに、
悄然とするきもちがないとはいえない。
けれど自分にないものをうらやむ気持ちがなくなったのは、
単に年を重ねたということもあるけれど(枯れた)、
日々を重ねてゆく過程で、
自分が持っていたものを見つけて愛おしむことを知ったからだ。
見つけたものを大切に育てることも覚えた。
それは諦めとか仕方なさとは全然違う。
優しくて温かな力。
そのことだけでも。。。
若いときの自分より今の自分の方が好き。
そう思えるようになれてよかったと思う。
乙巳十月最後の日。
今週はどんな一週間でしたか?
今日もここにきて下さってほんとうに。。。ありがとうございます。
どうぞそれぞれに。。。
しあわせな週末でありますように。
藤井あき乃
